えっころネット(福祉団体)

設立趣意書

 ここ数年の度重なる介護保険法改正、平成18年度施行の障害者自立支援法と、高齢者や障害者、その家族を取り巻く状況は大きく変化してきている。そしてその大きな特徴の一つとして『在宅・地域へ』を強く打ち出している点である。地域を重視し地域の発展を図る事で、たとえ高齢になり疾病を抱えたとしても、又障害を負い日常生活に支障が出たとしても、その地域において安心して生活が行えることを目指すものである。

 地域で生活する者として、高齢者であろうとも障害者であろうとも、住み慣れた地域において安心して生活していきたいという欲求は誰しも共通した基本的なものであり、権利でもある。これを支援し実現していく事こそに、重要な意味を持っているのだが、その為には「地域福祉向上」が重要課題であることは言うまでもない。そしてこの課題解決キーワードとして「予防」・「意識改革」・「技術向上」・「知識の獲得」等が挙げられると考えられる。

 地域の福祉を向上させていくためには、その地域で生活する方々個々の意識の向上や改革、生活技術の向上、知識の獲得が大変重要な事である。結果として、疾病を抱え障害を負う事を未然に防ぐ技術・意識、障害のある方はそれを悪化させない、生活において障害と上手に付き合っていく技術・知識、そして家族、地域において介護というものが直面したとき、それを正面から向き合える意識・知識、少しでも負担なく行える介護の技術、このような事に全てつながってくるのではないかと考える。

 又、地域に存在するフォーマルサービス・インフォーマルサービスの資質の向上、連携が重要である。地域の福祉を向上させていく為には各種サービスの資質向上が必要であり、サービスの資質向上の為にはそのサービスに従事する者個々人の資質向上が必要である。結果として、個々人の資質向上が地域福祉の向上につながってくる。そして各種サービスが連携し、予防の意識を持って取り組んでいく事によって、質の高いサービスが地域において展開されるのではないか。

 現在、幡多郡においても高齢化が急速に進んでおり、又、市街地と山間部での格差、サービス供給体制、状況の違い、不備等も問題化してきているのが現実である。地域にサービスが少なく、利用したくても利用できない、遠方である為利用回数が制限される、利用方法を知らない…等など。地域福祉を考えたとき、この山間部にこそその必要性が高く、積極的なアプローチが求められているのではないかと考える。

 何れにせよ、地域に向けてのアプローチ無くして地域福祉の向上は成し得ず、地域における真のニーズも潜在したままなのである。重要なのは、その地域において継続的な生活が維持されるという事であり、その為には各専門職・実施機関・地域との相互の連携が必要なのである。

 我々医療・福祉に携わる者として、今一度この意味を再確認すべきであり、様々な専門職が横断的な協力と連携をとり、勉強会開催等にて自身のスキルアップに努め、又地域に向けて福祉機器・福祉用具の紹介、介護サービス・介護技術の紹介、予防的活動の促進に努めることで、地域の方々がより安全により快適に生活ができ、QOLの向上につなげられるような活動が必要であると考え、地域福祉活動団体設立を考えるものです。

 何卒、ご理解ご協力の程宜しくお願い申し上げます




えっころネット





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